ぼくのてんし

彼女は僕の天使だった。

突然舞い降りてきた。

 

無邪気で、

不躾で、

わがままで。

 

よく泣くし、

甘えん坊で、

プライドが高い。

 

最初は、何も思わなかった。

 

いつからだろう、

彼女の笑顔を、頻繁に思い出すようになったのは。

 

彼女に会えないときは、

テレビをつけていて彼女に似ている芸能人を見かけて、思い出してしまう。

 

いま、なにをしているんだろうか。

きっと、仕事を一生懸命やっているんだろうな。

 

そうやって、彼女のことを無意識に考えてしまうことが増えた。

 

僕の天使は、僕をいつも守ってくれる。

支えてくれる。

あなたが大事と、言葉で、

目で、伝えてくれる。

 

よく泣く子だけれど、

本当に泣いているのは見せないんだ。

 

それは、その涙の原因が

僕だと知っているから。

 

わかっていたんだ。

君を苦しめていたこと。

 

僕の優柔不断さとこだわりで

彼女を何度も何度も傷付けた。

 

もういっそ、

僕なんて放っておいてくれよ。

愛してると心が叫んでいるのに、

君を抱き締めに飛んでいくことが出来ないのだから。

 

そう思って突き放すのに、

彼女はいつだって、いつだって。

 

わたしは、あなたが好きよ。

わたしは、わたしの意思で

あなたのそばにいるの。

 

だいじょうぶ、あなたらしくいてくれることが

わたしの何よりものしあわせ。

 

愛してるわ。

 

そう言って優しく優しく、僕の心を包んでくれる。

 

僕はたくさん、あの優しい天使を傷付けたけれど

 

もう、

迷わないよ。

 

本当は不安になりながら

それでも必死に僕を見守る愛おしい天使を

迎えにいく。

 

僕の

僕だけの天使を

もう、悲しませたりはしない。

 

たくさん傷付けてごめん。

たくさん待たせてごめん。

 

でも、もう

僕は迷わない。